壁の内側に
豊かに広がる理想の空間
インナーガレージを備えた
コートハウス
株式会社オムニバス
感性と技術を研ぎ澄ませ、導き出された答え
囲う、という言葉には、どこか圧迫感や狭さを感じさせるものがある。が、敷地を囲うことによって、想像以上の広がりとプライベートで自由な空間を確保できるのが、コートハウスだ。
壁で閉じた空間を作り、その内部に中庭や坪庭を設けるコートハウスは、外部からの視線がブロックされているので庭に面した部屋にはカーテンの類が必要ない。閉じた敷地の内側は、実に開放的であると同時に安心感に満ちている。
「株式会社オムニバス」が設計・施工を手掛けた同邸宅は、このコートハウスという手法をベースに設計されているが、リビングや寝室の窓は天井から床までの高さと間口いっぱいの広がりを持ち、視線の先に広がるのは家人自らが丹精込めた庭や空。閑静なエリアではあるものの周囲には家が建っている。そんな日常が囲いによって切り離され、コートハウスの中には、別の時間が流れているかのようだ。1階はパブリック、2階はプライベートな空間とし、プレミアムクラスのオーダーメイドキッチンや十和田石を用いたバスルームといった水回りによって、よりホテルライクな空間に。
また、同邸宅はビルトインガレージを備えたガレージハウスであることが特徴的。国内外の愛車を3台、このほかにもオートバイ、ロードバイクを収納できるスペースを備え、母屋からダイレクトにアクセスできる利便性はもちろんだが、リビングから愛車を眺めることができるのも、ガレージハウスならではの楽しさだ。1階のテーマカラーであるブルーに合わせて壁面と天井部には鮮やかなターコイズブルーの塗装が施され、夜間はライトアップされたその空間がひと際ドラマチックに浮かび上がる。さらに、タイヤ跡対策に用いている床面のタイルもブルーを採用し、照明も吟味された空間は、ガレージという概念を超え、そこはまるで一つの部屋と言える。
「私たちの作品事例は、“お客様の理想を叶えた数”でもあるのです」。これはオムニバスのウエブサイトから。家づくりのプロフェッショナルとして。そして時には本音で付き合える友のように︱。ビルダーとオーナーがタッグを組んで創り上げたオンリーワンの空間がここにある。
I様邸 群馬県伊勢崎市
設計 | オムニバス一級建築士事務所 |
敷地面積 | 383.65 ㎡ |
1階 | 215.24㎡ |
2階 | 176.46 ㎡ |
家族構成 | 夫婦 |
構造 | 木造 |
構造設計 | 株式会社酒井設計事務 |
設計期間 | 2022年4月〜2022年11月 |
工事期間 | 2022年4月〜2022年11月 |
施工 | 株式会社オムニバス |
株式会社オムニバス
2007年5月に創業し、2013年に一級建築士事務所として登録。群馬県及び群馬県ゆとりある住生活推進協議会の主催、住宅金融支援機構の共催で昭和62年から実施する「ぐんまの家設計・建築コンクール」では、最優秀賞を含む複数回受賞。
2023年には「栃木県マロニエ建築賞」で優良賞を受賞。建築専門誌「新建築」「新建築住宅特集」にて、手掛けた邸宅が数多く取り上げられている