北海道美しい日本の建築を
北海道から世界へ

街に、自然に。その地域に最適な
サスティナブルで快適な建築を目指して

　つくられた建築がなぜその「カタチ」なのか︱責任あるデザインを。〈ヒココニシアーキテクチュア株式会社〉のＣＥＯ・小西彦仁氏は、それぞれの場所で育つ植生の如く建築も変化していくものと捉え、快適に暮らしていくための環境性能、素材、暖冷房計画、開口部の考え方に至るまでを綿密に計画し、最終的に建築のカタチやデザインをつくりあげていく。住宅から大きな建築まで、ただひとつのそんな思想を描きながら、北海道札幌市の山林に佇むスタジオで、日々設計活動を続ける建築家だ。
　メインでご紹介する邸宅は、札幌市の中心近くで自然景観に囲まれ生活することを望み、首都圏より移住したクライアントのための家。敷地の対岸側の森や風景、そして多くの光を取り込める様に、南に面した居室の配置を階段状にずらす「雁行」と呼ばれるプランとすることで、より豊かな四季折々の風景が空間を彩ることになった。さらに、経年による暮らしの変化に応じて変更可能な空間であることも特長で、工夫された梁によって、間取りを自在に変化させることができるように計画されている。
　次にご紹介するのは、閑静な住宅地の南西角地に計画しされた邸宅だ。１階の空間は中庭と連続し、2階は周辺の山並みと連続させることによって、空間に潤いが増し居心地良い空気感を醸し出す。光をふんだんに取り込む明るい空間とおおらかなLDK、そしてリビングから連続する中庭は開放感にあふれ、一方で、植栽と高い塀で外周を囲み、プライバシーをしっかりと確保。寒冷地での大開口を安心して設置できるのはドイツ製の高断熱サッシと高性能ガラスによるもので、これにより光と空間の内外連続性も生み出されている。
　同社が手掛ける美しい空間には、そこに確たる理由がある。そして、末永く快適に暮らし続けていくための住宅性能に裏打ちされていることも忘れてはならない。
　北海道はもちろん、それが南国であっても海外であっても。都心でも大自然でも。その地域に心地良く溶け込みやがて歴史となる家を、同社と共に是非ともカタチにしていただきたい。