アートや緑と調和する
内と外が繋がる豊かな建築
近藤晃弘建築都市設計事務所


開放感がありながら、ゆったりと寛げる落ち着きを。
無垢材の美しさが際立つコートハウス
中庭に面して広い窓が切り取られた明るい空間に、ウエスタンレッドシダーの羽目板やウォルナットのフローリングが美しい表情を描き出す。
この邸宅は緑豊かな閑静な住宅街に建っているが、交通量の多い通りに面しているため、道路側は閉鎖的に。一方、中庭を囲むようにLDKを配置することで、邸内は陽当たりが良く開放感に満ちている。ただし、リビングは450ミリ下げたダウンフロアの採用で、緩やかにゾーニングされ落ち着きある空間に。建築のディテールや家具・照明・カーテン・アート作品の配置に至るまで繊細に検討されており、軒の羽目板や壁の石貼り、床のタイルを中庭と連続させることで内と外とが自然に繋がり、横へと広がる伸びやかなラインがより際立っている。道路と土地に2メートルの差があるが、地下にガレージを設けることで土地の特性を活かすアイデアも秀逸だ。
この邸宅を手掛けた〈近藤晃弘建築都市設計事務所〉は、京阪神を中心に、日本全国で建築の設計監理を行う設計事務所だ。デザインで日常をよりゆたかにすることをコンセプトに、「自然」との関わり、「まち」との関わり、「人」との繋がりを想像し、自由にふるまえ、永く愛着のもてる、日常を楽しむことのできるデザイン、「シンプル」で「ゆたか」な建築をつくることを心掛けている。
デザインにとことんこだわった設計事務所でありながら、耐震性能や断熱性能も考慮していることも大きな安心材料で、今回ご紹介のこのコートハウスも、美しさだけではなく“人の生命を守る”という建築の本質がしっかりと担保されている。
写真でご紹介のようなコートハウスをはじめ、眺望を活かす邸宅やプールハウスなど、ラグジュアリーな邸宅も多数手がけているので、まずはウェブサイトをご覧になっていただきたい。
内と外が繋がる
ラグジュアリーコートハウス
兵庫県芦屋市
設計 | 近藤晃弘建築都市設計事務所 |
敷地面積 | 330.85㎡ |
地下1階 | 24.10㎡ |
1階 | 115.38㎡ |
2階 | 89.78㎡ |
家族構成 | 4人家族 (父・母・子2人) |
構造 | RC造+木造 |
構造設計 | 2021年4月〜2022年3月 |
構造設計 | 2022年4月〜2023年3月 |
施工 | 徳匠 株式会社 |
近藤晃弘建築都市設計事務所
常に原点に還りながらも、既知の知識や先入観にとらわれ過ぎることのないよう、新しい価値観を柔軟に取り入れ、変化や多様性を受け入れながらデザインしていく。個人邸はもちろん、クリニックやオフィスビル、ホテル等の設計にも豊富な実績がある