人と環境を見据えた
豊かな建築のかたち
川久保智康建築設計事務所
敷地や環境、そこに集う人々を読み解き
建築ごとに最適な答えを導く建築家
個人邸、集合住宅、保育園、医療施設、社屋、リゾートホテル。求められる機能も条件も異なる多彩な建築に向き合いながら、プロジェクトごとに最適な答えを導き出してきたのが〈川久保智康建築設計事務所〉だ。
代表の川久保智康氏は、世界的建築家・磯崎新氏率いる磯崎新アトリエで研鑽を積み、2002年に独立。建築物の機能性や空間の豊かさはもちろんのこと、断熱や気密性能といった室内熱環境への配慮、省エネルギー性の向上、構造体の安全性確保まで視野に入れた建築を数多く手掛け、グッドデザイン賞をはじめ国内外で高い評価を受けている。
同事務所では、単体のデザインとして考えるのではなく、その土地が持つ環境や歴史、人々の暮らしや活動を丁寧に読み解いていく。敷地形状や高低差、法規制といった条件を単なる制約として捉えるのではなく、建築の個性や価値を生み出す要素として活用し、その場所だからこそ成立する空間を導き出していくことを大切に。光や風、眺望、人の流れといった目に見えない環境にも意識を向け、長い年月を経ても愛着を持って使い続けられる建築を目指すことも設計思想の根幹となっている。
今回の誌面でご紹介するプロジェクトは、それぞれ全く異なる条件のもとで生まれたものだ。鉄筋コンクリート造3階建ての長屋形式を採用し、路地状の共用空間を介して居住者同士の緩やかなつながりを育む集合住宅「にしはらのながや」、不等辺五角形という変形地や容積率、南北2メートルの高低差を持つ敷地条件から導き出された、スキップフロア形式の賃貸住宅「板橋本町の長屋」、そして丘陵地の地形を生かし、十字型プランと吹抜けによって豊かな眺望と採光を実現した「那須の家」である。
いずれの建物も、それぞれ異なる構造を持ち、その建物だけにしかない個性を宿している。ただし、与えられた条件に対して画一的な解答を当てはめるのではなく、敷地や環境、人々の暮らし方を丁寧に分析し、その場所ならではの建築を生み出そうとする姿勢は、一貫してぶれがない。
土地購入・建築企画・建築設計・リノベーションをはじめ、事前予約により賃貸事業に関する相談にも対応可能。設計事務所が企画段階から主体的に関わることで、事業性と建築性を両立した賃貸住宅の提案も行っている。賃貸経営や土地活用、資産活用を検討している方にとっても、頼れるパートナーとなってくれることだろう。
にしはらのながや
東京都渋谷区
| 設計 | 川久保智康建築設計事務所 |
| 敷地面積 | 195.07㎡ |
| 地階 | 104.55㎡ |
| 1階 | 86.55㎡ |
| 2階 | 58.28㎡ |
| 3階 | 21.03㎡ |
| 構造 | RC造 |
| 構造設計 | 久米弘記建築構造研究所 |
| 撮影 | 淺川敏 |
板橋本町の長屋
東京都板橋区
| 設計 | 川久保智康建築設計事務所 |
| 敷地面積 | 98.85㎡ |
| 地階 | 55.70㎡ |
| 1階 | 59.24㎡ |
| 2階 | 62.40㎡ |
| 3階 | 48.47㎡ |
| 構造 | RC造 |
| 構造設計 | 久米弘記建築構造研究所 |
| 撮影 | 傍島利浩 |
那須の家
栃木県那須郡
| 設計 | 川久保智康建築設計事務所 |
| 敷地面積 | 1065.45㎡ |
| 地階 | 8.74㎡ |
| 1階 | 126.51㎡ |
| 2階 | 59.12㎡ |
| 構造 | RC造一部木造 |
| 構造設計 | 久米弘記建築構造研究所 |
| 撮影 | (内観)新建築写真部 (外観)永坂智直 |
■建築家/川久保智康氏
経歴
1994年 日本大学大学院理工学研究科修了。専攻は海洋建築工学。
大学卒業後〜2001年より磯崎新アトリエに勤務
2002年独立し2005年法人化、現在に至る。
2014年〜 日本大学理工学部非常勤講師として後進の指導も務める。
主な賞歴
「アイエスジー㈱新つくば支店」でウッドデザイン賞2021奨励賞(審査委員長賞)、「蔵前の小さな家」でグッドデザイン賞2017、「にしはらのながや」で住まいの環境デザインアワード2013、グッドデザイン賞2012を受賞。
主な雑誌掲載
「第二なでしここども園」が近代建築2025年8月号、
「SANTORINI HOTEL&VILLAS MIYAKOJIMA」が建築ジャーナル2025年4月号、じゃらん沖縄2025 最新沖縄リゾートホテル、PAVONE vol. 71 ラグジュアリーリゾートの新潮流 、TRAVELER LUXE旅人誌2024年8月号(台湾)、「蔵前の小さな家」がSmall Living(カナダ)、「駅前通りの家」がMinimalist Living Spaces(オーストラリア・香港)、carsensor EDGEに掲載。
川久保智康建築設計事務所
2002年に独立、その後法人化し、現在に至る。住宅をはじめ、集合住宅、商業施設や子供の為の施設など、多様なプロジェクトに携わる建築設計事務所。建築の企画・設計を行うほか、土地活用や賃貸事業に関するセミナーなども開催している
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